就労移行支援事業所ライズを運営する株式会社Sunset Riseの竹内様をお迎えし、当ステーションにて研修を実施していただきました。今回の研修では、精神科訪問看護と就労移行支援の連携を深める方法やその意義について、竹内様から貴重なご講義をいただきました。

精神科訪問看護は、ご利用者の生活全般を支えるだけでなく「社会参加」や「就労」という重要な目標をサポートする役割も担っています。しかし、その実現には多職種連携が欠かせません。特に、精神疾患を抱える方が安定した就労を目指す際には、専門知識を持った就労移行支援事業所との協力が大きな力になります。

就労移行支援とは?

まず、就労移行支援とは、障害のある方が一般企業で働くための準備を支援する福祉サービスです。職業スキルの訓練や履歴書作成、面接練習などを提供し、就職活動から就職後の定着支援までを一貫してサポートします。精神障害を抱える方にとっては、就労という目標が「自信の回復」や「社会とのつながり」を実感するきっかけとなることが多く、その支援は非常に意義深いものです。

精神科訪問看護との連携の必要性

一方で、精神科訪問看護は、ご利用者の日常生活を支える医療サービスとして、心身の安定を維持するサポートを行っています。服薬管理やストレスケア、生活習慣の改善支援など、ご利用者が安定した生活基盤を築くための重要な役割を果たしています。しかし、訪問看護だけでは社会参加や就労を進めるための具体的なステップをカバーしきれない場面もあります。

そこで、就労移行支援との連携が重要となります。訪問看護がご利用者の心身の安定を支えながら、就労移行支援が「働く」という次のステップを導く。この二つの支援が手を取り合うことで、ご利用者にとってより充実したサポート体制が構築されます。

今回の研修内容

竹内様の研修では、就労移行支援の具体的な取り組み内容についてお話しいただきました。たとえば、就職活動中の利用者様が直面する不安やストレスへの対応方法、企業側とのコミュニケーションの取り方、そして支援終了後も長く働き続けてもらうためのフォローアップ体制について学びました。

さらに、訪問看護ステーションとしてどのように就労移行支援と連携し、ご利用者をサポートできるかについても具体的なアドバイスをいただきました。例えば、ご利用者が就労移行支援事業所を利用する際に、訪問看護師がどのようにサポートを行うべきか、また双方の情報共有の重要性など、実務に直結する内容が盛りだくさんでした。

スタッフの学びと気づき

研修に参加したスタッフからは、「就労移行支援がご利用者に与える影響を深く理解できた」「訪問看護の現場で就労支援を意識したアプローチができそうだ」といった声が聞かれました。また「ご利用者にとって訪問看護と就労支援が連携することが、いかに大きな力になるかを再認識した」という感想もありました。

ハピネス訪問看護ステーションでは、精神疾患を抱えるご利用者が地域社会の一員として活躍できる未来を目指し、定期的に外部講師を招いた研修を行っています。スタッフ全員が常に新しい知識を吸収し、支援の幅を広げることで、より質の高いサービスを提供できるよう努めています。

ハピネス訪問看護ステーションの目指す姿

私たちは、精神科訪問看護が単なる医療サービスに留まらず、ご利用者の人生の充実や目標達成をサポートする存在でありたいと考えています。そのためには、就労移行支援をはじめとする多職種との連携が不可欠です。今回の研修をきっかけに、さらに強固な連携を築き、多くのご利用者の「働きたい」という想いを全力で応援していきたいと思います。

今後も、利用者様にとって最適な支援を追求し、地域に根ざした精神科訪問看護ステーションとして成長し続けてまいります。