1月17日、就労移行支援事業所ハンズ様にて、通所されているご利用者の皆さまに向けた講座を開催しました。テーマは「精神科訪問看護ってなに?」。精神科訪問看護について広く知っていただき、必要な方に必要な支援を届けるための一歩として、このような講座を企画しました。

◎精神科訪問看護とは?

精神科訪問看護は、主に心の不調を抱える方々に対して行われる看護サービスです。ご利用者のご自宅や地域での生活をサポートし、社会復帰や日常生活の安定を目指します。医療機関での治療を補完しながら、ご利用者が住み慣れた環境で自立した生活を送れるよう支援することが大きな目的です。

精神科訪問看護が対象とするのは、統合失調症、うつ病、双極性障害、不安障害、発達障害など、さまざまな精神疾患を持つ方々です。また、疾患による社会的孤立や、就労に向けた課題を抱える方も対象となります。

◎講座の内容

今回の講座では、精神科訪問看護の概要や対象者、具体的な支援内容などについてお話ししました。初めて精神科訪問看護を耳にする方々にも分かりやすいよう、以下のようなポイントに絞って説明しました。

1.精神科訪問看護の役割

精神疾患を持つ方々の日常生活を支えるだけでなく、治療の継続を助けるためのサポートを行うことが精神科訪問看護の役割です。具体的には、服薬の管理や体調のチェック、生活リズムの調整、コミュニケーション能力の向上支援、そして就労や社会参加に向けた助言などが含まれます。これらの支援を通じて、ご利用者の方が安心して自立した生活を送れるようサポートします。

2.具体的な事例の紹介

実際に就労移行事業所と連携した事例を紹介しました。うつ病の方が社会復帰を目指して訪問看護を利用しながら徐々に生活リズムを取り戻した事例をお話ししました。

3.ハピネス訪問看護ステーションの特徴(クライシス・プランの活用)

ハピネス訪問看護ステーションでは、クライシス・プランの活用を積極的に行っています。このクライシス・プランは、ご利用者の方が危機的な状況に陥った際に、どのように対処すればよいかをあらかじめ計画しておくものです。具体的には、「どんな状況が不調の兆候か」「その際に誰に連絡を取るか」「どのような対応が有効か」といった内容をご利用者本人やご家族、支援者と共有します。この取り組みは、ご利用者の方が自分自身の状態を把握しやすくなり、支援者側も迅速に適切な対応ができるという大きな利点があります。

◎精神科訪問看護をより多くの方に届けるために

講座の最後には、精神科訪問看護がどのように利用できるかについてもご説明しました。導入の手続きについても簡単に解説し、実際に利用を検討されている方がスムーズにサービスを受けられるよう努めました。

また、精神科訪問看護は地域の医療・福祉機関との連携が非常に重要です。そのため、ハピネス訪問看護ステーションでは地域の就労移行支援事業所との協力体制を大切にしています。今回のような講座もその一環として位置づけられており、参加された方々からは「精神科訪問看護の具体的な内容がよく分かった」「自分の生活にも役立つ情報だった」といった声をいただきました。

◎ハピネス訪問看護ステーションの取り組み

ハピネス訪問看護ステーションでは、精神疾患を抱える方が安心して地域社会で生活できるよう、さまざまな支援を提供しています。特に、クライシス・プランをはじめとした個別性に合った支援計画を大切にし、ご利用者一人ひとりの目標に合わせたサポートを行っています。さらに、就労を目指す方への支援にも力を入れており、地域の事業所や企業との連携を通じて、ご利用者の社会復帰を応援しています。