神戸市を拠点とする精神科に特化したハピネス訪問看護ステーションでは、近年、ひきこもりの方へ支援を行うことが増えてきています。今回のブログは、前回に引き続き『精神科訪問看護のひきこもり支援』について、詳しくご紹介します。

▶︎ひきこもり支援における精神科訪問看護の役割
ひきこもりの状態にある方は、生活の中で困っていることや精神症状への対処法、自分の希望などを整理することで、行動範囲や人との関わりを少しずつ広げていくことが可能です。訪問看護師は、こうした変化を支えるため、丁寧な関わりを大切にしています。
▶︎「人の役に立てた」という実感が大きな一歩に
訪問看護の中では「社会とのつながり」を感じられる工夫も大切にしています。その人が「人の役に立てた」と感じる瞬間を持てるような体験を、一緒につくっていきます。
▶︎外出のきっかけづくりとピアサポートの活用
関係性が築かれてきたタイミングで、自宅の外での活動を提案することもあります。たとえば、近所を散歩したり、本人が興味を持ちそうな活動を一緒に体験することで、自然な形で社会との接点を広げていきます。
さらに、ひきこもり経験のあるピアサポーターと一緒に訪問を行う場合もあります。年齢や性別、趣味など、本人と相性が良さそうな支援者との関わりを通して、安心して交流できる環境を整えます。

▶︎本人主体の支援と成長の見守り
訪問看護師は、社会とのつながり方について、本人が自分で考え、決められるようサポートします。悩みや不安をじっくりと聞きながら、成長を言葉で伝えたり、見本となったり、適切なアドバイスを行い、「自分のペースで社会参加できる」ことを応援します。
▶︎「役割」や「やりがい」を大切にした日中活動支援
ひきこもり支援では、日中に参加できる居場所や活動の継続支援も重要です。訪問看護師は、本人がやりがいや役割を実感できるように働きかけ、他者とのコミュニケーションの苦手さを補いながら、社会とのつながりを後押しします。
また、2025年4月18日(水)には、明石市でひきこもり支援を行っている団体「I.C.」様と共催で『精神科訪問看護のひきこもり支援』をテーマにしたセミナーを開催いたします。現場での実践や具体的な関わりについて、さらに深くお伝えする機会です。
詳細は以下のポスター画像をご覧ください。
