神戸市を拠点とする「ハピネス訪問看護ステーション」は、精神科に特化した訪問看護ステーションです。精神疾患を抱える利用者さんたちが地域で安心して暮らしていくためには、質の高い精神科看護の提供が欠かせません。そのため、私たちはスタッフ一人ひとりの学びと成長を大切にし、教育体制の充実に力を入れています。

入社時から安心の研修制度

入職時には、精神科看護や訪問看護の基礎を学ぶ2日間の新入職員研修を実施しています。精神科看護未経験の方でも安心してスタートできるよう、専門的な知識や実践的なスキルをわかりやすく学べるカリキュラムを用意しています。

たとえば、当ステーションで積極的に活用している「クライシス・プラン(CP-J)」の考え方や活用方法も、この初期研修で学びます。クライシス・プランとは、精神的な不調に陥った時に、どのように対処するかを事前に利用者さんと一緒に考えておく計画のこと。その人らしい暮らしを支える重要なツールの一つとして、スタッフ全員が理解し、実践できるようにしています。

毎週の研修で継続的にスキルアップ

新入職員研修だけで終わらず、入社後も継続して学べる仕組みがあります。毎週木曜日には、スタッフ全員が集まり、テーマ別に研修を行う時間を設けています。

研修内容は幅広く、精神疾患の理解を深める講義から、トラウマインフォームドケア、子どもの利用者さんへの関わり方、MSE(メンタル・ステータス・イグザミネーション:精神状態の観察と記録)など、多様な視点から精神科看護を学べる内容です。現場で実際に活かせる知識と技術を学びながら、仲間とともに成長していけるのが特長です。

記録の書式にも“学びやすさ”を

日々の看護業務の中でも、学びを深められるように工夫しています。その一つが、看護記録の書式です。在宅における精神科看護の観察項目に沿って独自にカスタマイズされており、記録をつけながら自然と「何を観察すべきか」「どのように関わるべきか」が整理されるようになっています。記録を振り返ることで、自分のケアを客観的に見直す力も養われます。

5月17日、日本精神科訪問看護教会のセミナーに登壇します!

こうした教育体制の一部を、実際にご紹介する機会があります。2025年5月17日(土)に開催される、日本精神科訪問看護教会主催のオンラインセミナーにて、当ステーションの中村が登壇いたします。テーマは「はじめての精神科訪問看護〜基礎知識から実践まで〜」。

このセミナーでは、当ステーションで実施している新入社員研修の一部を抜粋し、精神科訪問看護の基礎をわかりやすくお伝えします。これから精神科訪問看護の仕事に携わろうと考えている方、すでに働いているけれど基本を振り返りたいという方にもおすすめの内容です。

さいごに

精神科訪問看護は、専門性の高い分野ですが、チームで支え合い、学び続けられる環境があれば、誰でも成長していけます。ハピネス訪問看護ステーションでは、これからもスタッフの成長を支える仕組みづくりに取り組み、地域に必要とされる看護を届けていきます。

セミナーが気になる方は、ぜひお気軽にご参加ください!